女性の場合、人生で何度か太りやすい時期に遭遇することがありますが、出産・妊娠を経て「産後太り」に悩む人は結構多いのでは、と思います。
という私も、もちろん太りました。
もともと太っていたのに、さらに大きくなりました・・・(lll ̄× ̄)
そして私が産後太りを完全に戻したのは産後3年経ってから。
もちろんもっと早く太ったことには気付いていましたし「早く戻さなきゃ!」という焦りもありましたが、慣れない育児とストレスと、仕事復帰した後のバタバタで自分の体型に気を使うどころじゃなかったんですね。
とにかく毎日やることをこなすのに必死で・・・
気が付いたら1年が過ぎていて、2年が経ち、3年経つ頃は果たして「産後太り」と呼んでいいのかどうか??という状態。
でもそんな出遅れた私でも、産後太りから脱却し、産前の体重よりマイナスになって体力(筋力)も付けることができました。
今日お伝えしたいことは、
「産後太りはいつから取り組んでも遅くない!しっかり取り組めば必ず戻せる!!」
ということ。
なぜ妊娠太り・産後太りが起こるのか、授乳で体重が戻る説は本当なのか、どうやって戻していけばいいのか、ということを自分の体験談を踏まえてお話したいと思います。
妊娠中に体重が増える理由
ダイエットを通して体の仕組みについて勉強していくうちに、私たち女性の体は「出産すること」を想定して作られているのだな~、とつくづく思いました。
脂肪のつき方、骨盤の形、ホルモンの変化…..etc
10ヶ月かけて体の中でもうひとつの命を育てるわけですから、母体は大きく変化していきます。
体重が増えるのにはしっかりと理由があって、ただ単に「妊娠したから太るのだ」というわけではないのですね。
理由① 赤ちゃんと自分を守る為に脂肪がつく
妊娠すると、女性の体はシェルターのように「赤ちゃんを守る体」へと変わります。
たとえ突然食糧難になったとしても、自分と赤ちゃんの命を維持できるようにエネルギーを貯蔵できる体へとホルモンが変化します。
このエネルギーというのが「脂肪」。
ホルモンの変化で妊娠していない時期よりも、より一層脂肪を溜め込もうとする体になるのです。
妊娠初期はつわりに悩まされ、食べ物を受け付けなくなる妊婦さんも多いですね。
このときにジャジャ~ンとエネルギーとなって助けてくれるのが脂肪。
無理に食べ物を摂らなくても、ある程度までなら脂肪が代わりにエネルギーとなってくれます。
妊婦さんは自分の生命を維持しつつ、赤ちゃんへと栄養を届けなくてはいけないので、予備タンクのエネルギーである「脂肪」を貯蔵しておく必要があるのですね。
このような理由から、妊娠すると徐々に「脂肪を溜め込みやすい体」へ変化していきます。
現代の日本は食糧難の時代ではないので「予備タンクの脂肪だなんて・・」と思うかもしれませんが、日本は地震・台風などの突然の天災が多い国でもありますから油断はできません。
理由② 赤ちゃんを外部から守るためのクッションとして脂肪がつく
以前 女性は「太りやすい」生き物。 神様はそう創ったのだからしょうがない の記事にも書いたのですが、女性の体は子宮と内臓を守る為にお腹周りに脂肪がつきやすくなっています。
妊娠すると外部の衝撃からお腹を守る為にさらに腹部に脂肪がつきやすくなり、二の腕にも脂肪が付いて神経と動脈も保護します。
脂肪というと、ダイエッターの私たちにとって憎いイメージがありますが、妊婦さんにとってはクッションとして立派な役割を持っているのですね。
理由③ 血液量が増える
胎盤を通してお腹の赤ちゃんに栄養を届けるために、血液量は普段より大幅に増えます。
臨月のときは約2リットル増えると言われています。
血液分で2キロ増えることになりますね。
結構大きいですね。
理由④ むくみやすくなる(水分を溜め込みやすい体になる)
体がエネルギー貯蔵モードになることから、水分も溜め込みやすい体質へと変わります。
理由③で書いたとおり、妊娠中は血液量が大幅に増加することから、水分と体内の血液のバランスが崩れてしまい、必然的に浮腫みやすくなります。
妊娠中はどうしても運動不足になりがちなので、下半身から浮腫んでいきます。
むくみやすい人だと、2キロ分くらい増えることになります。
まとめますと、臨月のときは下記のような内訳で体重が増えています。
① 赤ちゃん | 3kg |
② 胎盤&羊水 | 2kg |
③ 血液量 | 2kg |
④ 皮下脂肪 | 1~5kg |
合計 9~14kg ですね。
産院では+10kg程度に抑えましょう、と言われることが多いです。
①~③に関しては数値が増えるだけであって、脂肪として「太る」とはまた別ですね。こちらは産後自然に戻ります。
問題なのは④の皮下脂肪。
この④は人によって増える量が違います。
妊娠中は予備エネルギーかつクッション材としては役割を担っていましたが、役割を終えた頃には少しづつ落としていかないと、しっかりと自分の身として残ってしまうのです。
「授乳すれば痩せるよ」は本当なのか??
出産を終えた人がほとんどの確率で聞いたことのある
「大丈夫。増えた体重は授乳していれば戻るよ!」
という言葉。
これは本当なのでしょうか?
ちなみに私の場合ですが、一切戻りませんでした(涙)
ハイ。。。。
このときは「結局何やっても、私は痩せないのよね~」と諦めましたが、今なら理由はわかります。
ただ単に食べすぎていた。
だけなんです。
授乳で消費するカロリーは1日500kcal
授乳で消費するカロリーは 1日あたり500kcal と言われています。
体重50kgの人が10km走った消費カロリーと同じくらいなので、かなり大きな消費カロリーですね!
ただ、この500kcalという数字は1日あたり800ml授乳している場合なので、赤ちゃんが小さいうちはそれほど量も飲まないため、消費カロリーはもうすこし少なくなります。
1日800ml以上飲むのは生後3ヶ月過ぎてからでしょうか。
授乳をしているだけで毎日マイナス500kcalと思うと、それはそれは大きいです。
単純計算で2週間で1kg自然に痩せていくことになりますね。
ただ、私のように「授乳しているのに全く痩せない」という場合は、単にマイナス500kcalになっていないことがほとんどです。
授乳をしているとお腹が空くので、食欲が湧きます。
私はこの食欲に身をまかせて好き放題食べていたので、500kcalがチャラどころか、プラスになっていたでしょうね。。。。
朝から普通の朝食+クリームパンを食べ、
授乳が終わるたび(3時間おき)におやつ、
昼食はガッツリと丼ものやパスタ、
お茶タイムではケーキやアイスも一緒にいただき、
夕食は夫の二倍の量を食べ、
赤ちゃんは夜間関係なしに起きて泣くので、私も夜間関係なしに間食。
当時は1日あたり2500kcalくらい食べていたのでは、と今となっては思います。
「授乳していたら自然に痩せたよ!」
という人は、しっかりと消費カロリーがマイナスになっていた人です。
私みたいに「授乳中はお腹がすくのよ~」と言って食欲のままに食べていると、オーバーカロリーとなり、絶対に痩せることはありません。
授乳は魔法じゃないですからね (^^;)
産後太りになる原因は3つある
産後太りになる原因は大きくみて3つあります。
① 筋肉量が減る(=基礎代謝が落ちる)
② 消費カロリーが減る
③ 骨盤が開いて体型が崩れる
詳しく見ていきましょう。
① 筋肉量が減る(=基礎代謝が落ちる)
妊娠中は活発に動くことが徐々に少なくなるので、産後は筋肉量も落ちて基礎代謝は妊娠前よりも若干少なくなっています。
私の場合、妊娠後期は切迫早産(早産してしまう恐れがある状態)になってしまい、絶対安静を指示されほぼ寝たきりで過ごしました。
このときは筋肉の衰えを感じましたね。
筋肉量が減っても基礎代謝自体はそれほど大きく減りませんが、張りがなくなりプヨついた体になっていたことは確かです。
筋肉量が減ってしまうと体重に変化はなくても見た目が変わってしまいます。
② 消費カロリーが減る
産後は安静にしていることも多く、赤ちゃんは夜間構わず起きるので「寝れるうちに寝ておこう!」と昼間も仮眠することが多いですね。
産後1ヶ月は赤ちゃんを外に出さないことから、お母さんも必然的に引きこもりがちになります。
よって産後しばらくは必ず運動不足になりますね。
授乳するとカロリーは消費されますが、運動後と同じくらいお腹が空きますので食べてしまうことがほとんど。
意識して気をつけないとオーバーカロリーの毎日となり、体重も増えてしまいます。
③ 骨盤が開いて体型が崩れる
赤ちゃんがしっかり産道を通って生まれるように、妊婦さんの骨盤は10ヶ月かけて徐々に開いていきます。
骨盤が開いたままだとむくみや下半身太りの原因になったり、内臓の働きが悪くなったりなどよろしくない状態になってしまうので、「開いた骨盤は早めに締めましょうね」と産院から言われます。
骨盤が開くから太る、というよりも、骨盤が開いたままだから体型が崩れる というワケです。
骨盤が開いたままだと腰周りに脂肪が付きやすくなるため、浮き輪のような脂肪と大きな下半身になりやすく、いっきに「オバサン体型」となってしまうのです。
骨盤については詳しくはこちらの記事もご覧ください。
いつからでもできる、産後太りを戻す方法
産後太りを戻すには早ければ早いに越したことない、と言われますが、私のように「育児中はとにかく余裕がナイ!!」という人も多いはず。
産後すぐは体力も消耗していて母体も元に戻っていませんし、睡眠不足や授乳で疲労感が蓄積されていくので無理はできません。
私は産後3年放置してしまったので妊娠中についた皮下脂肪はしっかりと自分の身となりましたが(苦笑)、それでもちゃんと落とすことはできました。
産後体力が回復するのには人それぞれペースが違いますから、体力・精神ともに「今からなら取り組める!」という時期に始めれば良いと思います。
時期別に見ていきましょう。
産後すぐ~3ヶ月(母体優先の時期)
この時期は母体優先です。
赤ちゃんの生活リズムもまだバラバラで自分の生活リズムも崩れますから無理は禁物。
・カロリーの高いお菓子は避ける
これくらいでいいと思います。
母親学級の説明で高カロリー高脂質の洋菓子は母乳が詰まりやすくなると言われましたので、できるだけケーキなどは避けて代わりに栄養・ビタミン豊富なフルーツを食べたいですね。
4ヶ月~半年(一番体重を戻しやすい時期)
自分自身の生活リズムが少しづつ戻ってきて、育児にも慣れる頃です。
夜まとめて寝てくれる赤ちゃんも増えてくるので、そうなると体力的にもだいぶ楽になりますね。
赤ちゃんが母乳を飲む量が増えるので、授乳をしている人は消費カロリーも大幅にアップしている時期。
ダイエットのチャンスともいえます。
・カロリーの高いお菓子や食事は避ける
・家でできる運動をする
・ベビーカーで1日1時間散歩をする(午前中がベスト)
家にいる時間がまだ長いので、家でできる運動がいいですね。
妊娠中に落ちた体力・筋力を戻す為に 踏み台昇降運動 がおすすめです。
有酸素運動の部類ですが、下半身の筋肉もかなり使うので妊娠中に落ちてしまった筋力も回復して一石二鳥。
マットを敷けばマンションでも階下に音が響きにくく、テレビを観ながら、音楽を聴きながらできるのがメリットです。
最初は10分程度から始めて、徐々に時間を延ばしていくといいでしょう。
30分行えば55kgの人で140kcalは消費できます。
1日2セットやれば280kcalですね。大きい!
漫画雑誌やタウンページをぐるぐる巻いて自作している人もいますが、踏み台自体はそれほど高価なものではありませんので、長く使うためにも専用のものを使ったほうがベストです。
Amazonで買えます。
ベビーカーでのお散歩は母子ともにおすすめしたいですね。
午前中に朝日を浴びることで睡眠ホルモンであるメラトニンが十分に分泌されるため、赤ちゃんが夜ぐっすり寝てくれるようになります。
夜まとめて寝てくれるようになると、だいぶ楽になりますね。
私も午前中の散歩は必ず毎日行っていたのですが、そのおかげか息子は生後3ヶ月から夜間もまとめて寝てくれるようになりました。
半年~1年(油断すると太る時期)
離乳食が始まると母乳をあげる量もすこしづつ減ってくるので、授乳での消費カロリー恩恵もだんだんなくなってきます。
なので、ここで「今まで食べても太らなかったから大丈夫!」と油断してそのままの生活を送っていると体重が増えていってしまいます。
私はまさにこの時期に体重が大きく増えました (-_-;)
・お菓子などの間食をやめる
・家でできる有酸素運動をする
・赤ちゃん連れOKのヨガなどに参加してみる
太らないためにはカロリーの高い食事を見直していくことが必要です。
この時期になると赤ちゃんを連れて外出することにも慣れてくるので、公民館などで行われている赤ちゃん連れOKのヨガや体操などに参加してみるのも手です。
徐々に体を動かす習慣をつけていきましょう。
1年以降(普通にダイエットできます)
産後1年もすれば母体は完全に妊娠前に戻るので、食事制限を兼ねたダイエットを行っても問題ありません。
この時期は仕事に復帰したり等環境が変わる人はストレスを抱えやすい時期でもあります。
ストレスで過食をしてしまったり、仕事中にオフィスで甘いものを飲んだり間食してしまったりで体重が増える要因も多いので、注意が必要です。
私はさらにここでまた体重が増えました・・・・ (-_-;)
仕事と育児の両立のストレスでお菓子を食べまくりました。
・カロリー制限 or 糖質制限 で食事をコントロールし、きちんと記録する
・外に出られる人は外で運動する
「骨盤ベルト締め忘れた~~!!」
という人は一度整体へ行ってみるといいと思います。
実は私もベルトを全然していなくて、初めて整体に相談したのが出産1年後だったのです。
整体師さんには、
「手遅れってことはないから、今後の体型崩壊を防ぐ為にもいつからでもいいから骨盤を調整すべき」
と言われました。
産後すぐにベルトをしなかったから、もう手遅れかと思っていたんですがそういうわけでもなかったのですね。
オバサン体型を防ぐためにもやっておくに越したことはありません。
また、この時点で体重が産前よりも3kg以上増えている人は、消費カロリー < 摂取カロリー になっていますから食事の調整も必要になってきます。
体重・食べたものをきちんとレコーディング(記録)しながら、本格的なダイエットをしましょう。
私は産後3年経っていましたが、糖質制限・カロリー制限の食事、食事回数を分ける方法で体重を落とすことができました。
具体的な方法はこちらに書いていますので、ぜひご参考ください。
子どもが1歳になるとパパに預けて外出もしやすくなりますので、可能な人はウォーキングやランニングなど外に出て運動することをおすすめします。子どもが成長するにしたがって自分も体力が必要になってきますから(笑)なるべくここで運動不足を解消させておきましょう。
「思い立ったが吉日」でトライしてみよう
出産を経て置かれた環境も体型も変わってしまうと、やはり女性としては戸惑います。
子どもが生まれるとどうしても自分に使う時間もお金も限られてしまい、「なんだか太ったなあ」と思いつつも育児に追われてあっという間に時が流れていきます。
でも、いつからでも体型は戻せます。
お金をかけなくても、しっかりと本気で自分に向き合って取り組めば必ず変わることができるんです。
思い立ったときが吉日。
「今日からやってみようかな」
と体重計に乗ってノートにメモを取り始めた時から、あなたはもう変化へのスタートラインに立っています。
「綺麗なママだね」
と言われることを目指して、わたしと一緒に頑張りましょう (^^)
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