あなたの持っている体脂肪計は正確には測れない、って知ってた?
ダイエッターなら必ずしも持っている「体重計」
いま市販されている体重計には、高い・安いを問わずほとんどのものに体脂肪を計測できる機能がついています。
体組成計(たいそせいけい)と言われたりしますね。
体重よりも体脂肪の増減を重視する声は昔よりも強くなってきましたし、私自身も体重減よりも体脂肪減を目指すべきだと思います。
しかし、計測したことのある人なら何度か経験したことがあると思いますが、
「あれ、体重は変化ないのに体脂肪はたった1日で2%も増えてる・・・!」
「もう一度計り直したらたった3分しか経ってないのに1%減ってる・・・!」
など、体重の数値に比べるとやたらと増減するなあと思いませんか?
これでは落ち込んだりイライラしますよね。。。。
一体どういう仕組みで計測されているのでしょうか。
電流が通りにくい体は「脂肪」が多い
市販の体脂肪計は「インピーダンス式」といって、体に微弱の電気を流して、その「電流の通りやすさ・通りにくさ」で数値を計測します。
筋肉は脂肪の10倍電流が流れやすい性質を持っています。
これは、筋肉細胞自体が水分を溜め込む性質を持っているからです。
逆を言うと、脂肪は油のため電流が流れにくい。
このことから、
筋肉(水)の多い体=電流が流れやすい
脂肪(油)の多い体=電流が流れにくい
ということになりますね。
体脂肪計は 「体の水分量で体脂肪率を計測している」ということになります。
人間の体は1日の中で体内の水分量が変化しますから、計測する数値もコロコロ変わってきて当然です。
計測するにあたって、特に気をつけたいのは下記のシチュエーションですね。
運動した後
筋トレや運動をした後は筋肉に水分が溜まっている状態ですから、運動後に計測すると 体脂肪は低め に出ます。
「運動したから脂肪が減ったわ!!」と喜んだのもつかの間、水分補給をしてから計測すると高く出る場合がほとんどです。
お風呂の後
なんとなくおわかりかと思いますが、お風呂に入ると皮膚が水分を吸収しますから、一時的に「水分量の多い体」になります。なので、お風呂上りに計測すると 体脂肪は低め に出ます。
(女性の場合)生理中
生理中は女性ホルモンの関係でむくみやすいですよね。イコール水分の多い状態です。
水分量が増えるので体重は増えるのですが、なにせ水分が多いので 体脂肪は低め に出ます。
生理中の体重の増減と体脂肪増減はアテにならないですね~。
生理中はいっそのこと体重も体脂肪も計らない方がいいです(笑)
飲酒した翌日
お酒をたくさん飲んだ翌日ってすごく喉が渇きませんか?
これは軽い脱水状態だからです。
お酒はアルコール。アルコールは水分を飛ばす性質を持ちますから、お酒をたくさん飲むと体から水分が抜けていきます。
よって、このとき体は水分量が少ない状態。なので 体脂肪は高め に出ます。
起床直後
起床直後に体重を計る人も多いのでは。
わたしもそうです。一番体重が低く出ますから(笑)
起床直後は寝ていたことで重力分散されているのと、睡眠中に汗をかいて水分が抜けていることから、水分量が少ない状態になっており 体脂肪は高め に出ます。
夕方に計測すると体重は増えていても体脂肪は低く出ますよ。
こんな感じで、体内の水分量と体脂肪率の関係がよくわかりました。
水分量はコロコロ変わりますから、数値も変わって当然なのです。
数値を見て一喜一憂しないことですね~。
ただ、時間帯やシチュエーションによって数値が変わることはわかりましたが、果たしてそれが「正確なのか」は今の説明ではわかりません。
続けて見ていきましょう。
機器メーカーによって数値が変わる
体重計って持っていても一家に1台だと思うので、なかなか比較するチャンスはないと思うのですが、メーカーによってこれまた数値が変わってくるのです。
たとえば、タニタの体重計とオムロンの体重計、2個持っている人がそれぞれの機器で計測すると体重は同じに出ると思いますが、体脂肪率は恐らく違って出てくるはずです。
メーカーの持っている統計から数値を出している
体脂肪率を測るとき、身長、性別、年齢を入力しますよね。
体の中にどれだけ脂肪があるのか?という割合を見たいだけですから、本来ならば女性・男性なんてくくりは要らないですし、年齢だって必要ないはず。
なのになぜ入力が必要なのかというと「メーカーが持っている統計データから数値を計測している」からなんです。
「この人35歳の160cmの女性かあ。電流がこのくらい流れるから、数多くのワタクシのデータによりますと、この人は大体この辺の体脂肪でございます!!」
って感じで計測してます。
メーカーによって持っている基準データが異なってきますので、体脂肪率の数値もメーカーによって変わってくる、ということなんですね~。
市販の機器では「正確」には計測できない
ということで、市販の機器は「基準データから数値を算出」しているわけであって、「私の中に一体どのくらい脂肪があるのか」を正確に計測しているわけではありません。
なので、あくまでも体脂肪率は「目安」と思っておいたほうがいいでしょう。
「○○ちゃんと身長・体重もほぼ同じなのに、あの子は体脂肪20%って言ってる!私は25%もあるわ~!私の方がデブだ~~!!!」
なんて比較して落ち込む必要はありません。
正確に計る方法は「水中体重秤量法」
なんか、すごい写真ですが(笑)
「水中体重秤量法」といって浮力で計測する方法ですね。
水槽の中に置かれた体重計で、頭まで水に沈んだときの体重を測定します(水中体重)。
水中では 身体の体積分の水の重さを浮力として受けます(アルキメデスの法則)。水中体重と外での体重の差から体積がわかり、大気中の体重を体積で割って身体の密度を求めます。そしてBrozek(1963)の式に基づき身体密度から体脂肪率を計算します。
この測定方法は体密度法といい、さまざまな体脂肪測定法のスタンダードともいえるものです。
これこそが2016年現在で一番正確に体脂肪が測定できる方法です。
が、これを家庭でやろうと思うと、ちょっとおおげさすぎます・・・・
水中体重秤量法と同じ原理の機械、売ってますよ~!
BODPODといって、お相撲さんたちはこちらで体脂肪率・筋肉量を測定しているようです。
が、、一千万くらいするとか・・・・。
やはり一般人の私たちにとって現実的ではありません・・・・・
それでも正確な数値知りたいなあ~・・という人は
上記の方法は無理にしても、できる限り正確な数値が知りたいなあという人は高性能体組成計の InBody(インボディ)という機械があるところで計測してもらうのがベストです。
パーソナルジムや、ダイエットプラス(旧クックパッドダイエット)、フィットネスクラブに置いてある場合が多く、計測だけでも大体有料です(涙)
ま、この機械自体が高いですからね。
ただ、東京都内にお住まいの方は西武池袋店の カラダステーション で無料で計測してもらえるので、計測だけでも使う手はアリです!
私は定期的にこちらで計測をしてもらっています。
インピーダンス式ですが、性別や年齢で判断しているわけではないようなので、家庭用機器よりは正確なデータがわかるはずです。
まとめ
- 体脂肪計は乗る時間・シチュエーションによって数値がコロコロ変わる
- 体脂肪率はメーカーによって異なる数値が出る
- 家庭用機器では本当に正確な数値は計測できないので、数値をあまり気にしないこと
結論としては「正確に測れないから気にしないでね」ということなのですが、しかし「同じ時間・シチュエーションで計測した数値の変化を見ていく」ということは重要です。
その数値が正確なのか正確じゃないのか、ではなくて、その数値に変化が現れるかが大切なんです。
25%という数値がたとえ正確な数値ではなくても、2ヵ月後に24%になっていたら、確かに脂肪は減っているのでしょう。
「数値が正しいか?」を見るのではなく「数値の変化」を見ていくのが大切ですね。
なので、体脂肪率の「数値」に関してはあまりカチコチに考えなくて大丈夫です!
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