「俺、こないだの健康診断で ”肥満だけど栄養失調ですね” って言われちゃったよ。アハハ」
と、会社の上司が笑って言っていました。
え?マジ?デブで栄養失調だなんて、そんなことあるの?
と思ったあなた。
確かにあるんです!!!
肥満の栄養失調は確かに存在します。
そして、現代の日本では実は多くて、肥満の栄養失調は「食べていないのに痩せない」という恐ろしい事態を招きます。
なので、「食べていないのになかなか痩せない」という人は栄養が足りていない可能性大。
自分では実感していないだけで、軽い栄養失調になっているかもしれません。
逆を言うと栄養をしっかり取っていけば「あれ??」というくらいスルスル痩せていく可能性が高いので、今日は栄養失調とその対策について書いていきたいと思います。
肥満上司は常にダイエット中。なのに痩せない。
冒頭で出てきた上司は40代男性、90キロ、独身。
実は常にダイエット中で、かれこれ10年くらい「ダイエット中だから」が口癖ですね。
毎朝ウォーキングをしているし、新製品の歩数計や活動量計が出ればすぐにゲット、飲み会でも糖質の低い焼酎メインで飲んでおり、おつまみはほとんど食べません。
確かに常にダイエットをしています。
以前上司に食生活を聞いてみたところ、
昼:カップラーメン、またはコンビニ弁当、おにぎり等
夕:ほぼ毎晩飲み会、だけど食べるものはサラダのみ、と決めている
間食:高カカオのチョコレート5粒程
と、私よりも食べていません・・・。
なのに、見た目の変化がないのはもちろん、体重もほとんど減らないようで、
「もっと食べる量減らさなきゃいけないのかなあ。」
と言い出す始末。
健康診断で肥満なのに栄養失調と言われた、と社内でボヤいたときの周りの反応は
「うそだろ~、そのカラダで!!(笑)そんだけ蓄えて栄養失調だなんて信じられないよ。アフリカの人とかに謝れよ」
といった感じで、誰も信じようとはしません。
以前の私なら同じように笑っていたかもしれません。
が、あれこれダイエットや栄養について勉強してきた今は
「その食生活めっちゃ偏ってる!確かに栄養失調だわ!」
と何度もうなずいてしまいました。
私の上司は長年の栄養失調でいわゆる不健康な状態で、不健康な体は危機を感じて脂肪を燃やすことに抵抗しているんだ、と思いました。
実は日本の働く女性は ”不健康な人” が多い
私の上司だけではなく、自覚のない不健康な人は意外に多いと思われます。
まるのうち保健室という団体の研究員が調査したところ、日本の働く女性はニューヨークの働く女性と比べてだいぶ不健康なことが分かったそうです。
●1日の摂取カロリー
日本の働く女性 | 1,479kcal |
NYの働く女性 | 2,010kcal |
●朝食を摂らない率
日本の働く女性 | 36% |
NYの働く女性 | 18% |
●睡眠時間
日本の働く女性 | 5~6時間 |
NYの働く女性 | 7.9時間 |
●痩せ(BMI19未満)の割合
日本の働く女性 | 27% |
NYの働く女性 | 6% |
アメリカ人女性と日本人女性では体格も違うので摂取カロリーなどは同じように比べられませんが、それでも日本人女性の摂取カロリーは第二次世界大戦直後よりも減っているのです。(終戦直後の平均摂取カロリーは1,903kcal)
こんな飽食の時代に、摂取カロリーが1,479kcalとは確かに少ないですね。。。
なのに、「痩せたい」と嘆く女性。
特別太っていないのに、「痩せなきゃ」という女性。
食べると太ると思い込み、食べることに罪悪感を抱いている女性が日本にはかなり多いのです。
痩せ願望が強いのは国民性ですけどね (^^;)
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また、働き方改革で時間外労働が話題になっていますが、働く時間が長いことも不健康の要因となっているようです。
・1分でも長く寝ていたいから、朝食は取らない
・夜遅くに帰宅するからあまり食べたくない
・ランチもゆっくりできないのでパソコンをいじりながらコンビニのおにぎりやサンドウィッチを詰め込むだけ
日々忙しいとこんな感じで満足のいく食事ができず、栄養素が足りていない体を作り上げてしまいます。
下記を見るとわかるように、日本の働く女性は栄養素がだいぶ不足していることがわかります。
引用:美人の食卓は1日2000kcal 著/細川モモ
ただでさえ栄養が足りていないのに、このような状態でダイエットをするとどうなるのでしょうか。
次の項目で詳しく見ていきます。
栄養が十分でないと体は危機を感じて脂肪を溜め込み、痩せにくい体質になる
十分な栄養とカロリーの入ってこないエネルギー不足の状態になると、体に貯蔵していた脂肪よりも先に筋肉を分解してエネルギーに変えようとします。
筋肉は存在するだけでエネルギーを無駄に使ってしまう、いわば「金遣いの荒いドラ息子」みたいな存在なので、脂肪よりもを先に筋肉を追い出したほうが体にとってありがたいからです。
そしてさらに、体温や心拍を下げて、できるだけ少ないエネルギーで活動できるように体をエコモードにスイッチします。
このエコモード運転が、いわゆる飢餓状態というやつで人間が生まれながらに持った「低エネルギーでもなんとか生き伸びることができる術」なのです。
iphoneと同じですね。
電池残量が少なくなると、バックライトを弱くしたりしてバッテリーの減りを防ぎますが、人間の体も基礎代謝を落として体を守ろうとします。
エコモード運転が作り上げる体は、
脂肪が多く、筋肉が少ない体
で、食べたものをすぐに脂肪として貯蔵しようとしますから、結果的に
脂肪が付きやすい体、痩せにくい体
になるのです。
きちんと栄養を摂って、痩せやすい体をつくる
ある程度カロリーをとらないと痩せにくい体になることは分かりました。
とはいえ、むやみにカロリーを摂ればいいわけではなく、食べているものの内訳も大切です。
私の妹はアイスクリームが大好きで、ダイエット中でもよく食べます。
でも、そのカロリーを相殺するかのように、食事からおかずを抜くのです。
「アイスが280kcalだから、おかずを280kcal抜けばいい。これなら罪悪感なくアイスを食べられる」
と言っていました。
いやいやいやいやいや、違うでしょ!!
それじゃいくらエネルギーはチャージできても、栄養はチャージできてないじゃん!!
と突っ込みました。
わたしたちの体は、食べたもので出来ています。
同じカロリーのものでも、きちんとバランスが摂れているものとそうでないものでは、「痩せやすさ」「仕上がる体」が違ってきます。
280kcalのアイスには糖質と脂質は多く含まれますが、タンパク質やビタミンなどはほとんど含まれません。
糖質と脂質の組み合わせは脂肪を溜め込みやすい体を作りますので、たとえ体重は増えていなくても、顔や脚がふっくらしてくるかもしれません。
でも、同じ280kcalの鶏肉とほうれん草のチーズ焼き、を食べたなら、タンパク質もビタミンも鉄分もカルシウムも脂質もしっかり摂ることができます。
同じカロリーでもその内訳は全く違ってきますね。
お腹がすいているわけじゃないけど、何か食べたい。という場合は栄養が行き渡っていない証拠
「別にお腹がすいているわけじゃないけど、なにか食べたくなるんだよね」
という人は多いと思います。
これは自分ではほぼ気付かないと思いますが、実は体が栄養を欲しがっているサインです。
ダイエット中だとかなりの確率で無性にお菓子に手を伸ばしたくなるものですが、実は栄養が体にしっかり行き渡っていると、無駄な食べ物に手を伸ばさなくなってきます。
不思議ですよね。
「食べ物を無理に我慢しているから何か食べたくなるんだ。」
と今まで思っていましたが、栄養が足りてないから「もっと栄養をくれ~」って体が言っているんですね。
私は過去に散々置き換えダイエットをしてきましたが、それを卒業してバランスの良い食事でダイエットを実践してからは、不思議と「なんとなく食べたい」という気持ちがなくなりました。
「お腹すいていないけど、なにか食べたい」
というときは、ついつい好物のチョコレートやアイス、菓子パンなどに手を伸ばしたくなると思います。
気持ちはすごくすごくよく分かりますが、こういうときは栄養価の高いものに手を伸ばしてみてください。
・フルーツ
・ギリシャヨーグルト
・ゆでたまご
・玄米おにぎり
・チョコレートならカカオ含有70%以上のもの
・アーモンドやくるみなどのナッツ類
・ベビーチーズ
などなど。
栄養価の高い、ちょっと手が伸ばしやすいものは意外と多く転がっています。
これらを食べることで、「何か食べたい」と思う気持ちは次第に減っていくと思いますので、ぜひ試してみてください。
まとめ
- 肥満体でも偏った食生活をしている限り、栄養失調はありえる
- 働く女性、忙しい女性は特に摂取カロリーや必要栄養素が不足しがち
- カロリー不足・栄養不足は痩せにくい体を作ってしまう
- お腹がすいていないのに何かが食べたい、というときは栄養不足の証拠
- 同じカロリーでも栄養素の内訳が大切
食べ物のカロリーは気にしても、栄養の内訳を気にする人は少ないと思います。
私たちがもし車だったらガソリンさえ飲んでいれば動くことができますが、私たちは人間ですよね。
ひとつの栄養素だけでは健康的に生きていくことはできませんし、若々しく綺麗な見た目を作ることもできません。
ダイエット中は食事に関しての意識もかなり高まっていると思いますので、ぜひこのついでに栄養の知識もぜひ取り入れてみてください。
栄養が充分に行き渡った体は健康的でハリがあり、若々しく見えるのはもちろん、脂肪も燃焼しやすくなっています。
次回の記事では、とても分かりやすいおすすめの栄養本を紹介したいと思いますので、ぜひ参考にしていただけると嬉しいです (^^)
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この記事にもっと早く出会いたかった。
初めてコメントさせて頂きます。他所様のブログにコメントを残す事自体初めてです。
43歳、筋トレ歴は合計して3年ちょっと。妊娠中、産休中は休んでました。私も子どもの頃からずっとおデブ。
10年程前、いつもより1kgだけ減っていた体重を維持しようと少し食べるものに気を付け出したら、68kgから59kgまで余り苦労なく減量出来ました。24歳からイギリス在住。オーストラリア同様、巨漢はゴロゴロ。大きいサイズの服もゴロゴロ。最高で78kgでした。157cmでは太り過ぎ。でも食べるのを我慢してまでダイエットには励みたくなく、運動も大嫌いでした。78kg→68kgへは、紅茶やコーヒーに入れる砂糖をやめたこと、通勤で最寄りの駅からオフィスまで片道20分歩かないといけなかったことで約1年で落とすことが出来ました。
59kgになってから。それからが飢えとの闘いみたいな。1日1食どころか、ダイエットコークだけで過ごした日も。それでも53kgから一切減らず、軽い拒食症みたいな状態に陥ってしまいました。水すら飲むのも嫌だった程。なぜなら一瞬でも体重が増えるから。そんな時にこの記事に出会っていたら、もっと前向きで効果的なダイエットが出来たのではないかと思います。
53kgで停滞していた頃、週2回通っていたアクアビクスのインストラクターにパーソナルトレーニングに興味があるかと聞かれ、試してみることに。そして初めての筋トレ。筋トレを始めてからは53kgから56kgに増えましたが、周りからは痩せたとよく言われましたね。
出産後は体重が戻らなくて、62kgで停滞中。とはいえ、健康診断で体脂肪は妊娠前の56kg の時より減っていました。
最近になって、久し振りにダイエットしようと思い、炭水化物少なめ、多種類の野菜を満遍なくバランスよく食べるように心掛けています。まだまだ目に見える結果は出ていませんが、焦らずじっくりと取り組みます。
現在の筋トレメニューは
Deadlifts
Pull-ups
Dips
Bench press
Squats
Lunges with barbells などなど。
トレーナーに普段用メニューを作ってもらい、週に2回自分でトレーニング。週4日はジムのクラスに行っています。パーソナルトレーニングは月に2回。
今年の目標はデッドリフト120kg。それに向けて日々頑張っています。
長文、駄文、失礼しました。
あすこさん
こんにちは!
コメントありがとうございます!
返信が遅くなりまして申し訳ございません。
あすこさんの初めてのコメントがわたしのブログだなんて大変恐縮です!
ありがとうございます!
私も極端な食事制限で自律神経失調症一歩手前までいってしまったことがあるので、あすこさんの「ダイエットコークで過ごす日」がすごくよくわかります。
あの時はカロリーばかりに気を取られていて、栄養のこととか添加物のこととかはまったく頭にありませんでした。
ただただ、「体重」という数字を落とすこと。
それだけが目的でした。
あすこさんも筋トレ歴が長いのですね♪
やはり筋トレは見た目と体重を逆転させることができますよね。
イギリスもオーストラリア同様に大きな方が多いとのこと。
やはりフィッシュアンドチップスの文化は太る国民を作りますね・・・(苦笑)
それにしてもあすこさんのトレーニングが本格的過ぎて驚きます!
そして回数もすごいです!プ、プロの方でしょうか・・・?と思うほどです。
DIPSは私は全くできません・・・・!!
デッドリフト120kgは選手並みですね。
私はまだまだそこまでたどり着けそうもありませんが、「不可能はない」と信じているので、あすこさんを追ってちょっと高めの目標を掲げてみたいと思います♪
モチベーションの上がるコメントをいただき、感謝いたします(^^)
ありがとうございました!
こまち